この記事では、TFW-23Rの生け簀を簡易的に外部循環にした方法を紹介します。
近年では、猛暑により海水温も高く、魚にとって非常に過酷な状況です。
全てキャッチ&イートされる方は魚が☆になっても問題ないと思いますが・・・
キャッチ&リリースを前提にしている場合には、生け簀に入れた魚を
元気に活かしておく必要があります。
ボートのイケスに入れた魚を元気に活かしたい方
ボートのイケスの水量を増やしたい方
ボートのイケスの水を外部循環させたい方
そんな方へ、参考になる内容となっています。
低予算で簡易ライブウェル外部循環システムを導入することができます。
釣った魚は生け簀の中で弱ることなく元気なままリリースすることができます。
実際に使っているうえでのインプレなので、安心して最後まで読んでみて下さい。
それではいってみましょう!
Contents
プレジャーボートの生け簀は問題点が多い!

そのままでも使用することは可能ですが、いくつか魚を活かすのに障害が発生します。
軽量設計で高速性能を重視したフィッシングボート全般の生け簀はおまけ程度の設備です。
ボート自体の喫水が浅い構造なので、生け簀の水位もボートの喫水線までとなります。
見た目大きな容量がある生け簀でも1/4ほどしか水量の確保ができません。
明らかに水量不足だと誰でもわかると思います。
走行中の生け簀は魚にとって地獄

移動時は生け簀内の水の入れ替わりが激しすぎて魚は弱ります。
高速の滑走状態になれば生け簀内の水はほとんど抜けてしまい水量不足になります。
排水口のスカッパーに激しく吸われ、魚体の一部が張り付いた状態になり魚は弱ります。
走行中の生け簀内は洗濯機状態になり魚にとって最悪な環境になります。
明らかに魚が生きられる環境ではなくなると理解できると思います。
生け簀の水量不足・乱水流対策!

TFW-23Rのスカッパーは池田式が採用されています。
水量不足と乱水流対策として「水量調整パイプ」を使用すると問題はクリアされます。
例えば、ヤマハでしたらマルチブリザーパイプなどがあります。
自船のスカッパーのサイズやピッチを計測して、適合する物を選んで下さい。
入水側スカッパー、排水側スカッパーの計2本が必要となります。


水量調整パイプのメリット

水量はパイプの長さと比例して水位を一定に保ち、生け簀内に十分な水量を確保できます。
勢いよく進入してくる海水を抑えつつ、生け簀内の乱水流の発生を防ぐことができます。
高速走行で移動しても水量と水流は常に安定します。
ボートの喫水が浅く、水量不足や乱流水の対策には必需品といえます。
水量調整パイプのデメリット

流し釣りや停泊しているときは、海水の循環がなくなります。
複数の魚を入れると、酸欠状態になります。
とくに夏場の高水温時は、生け簀の海水は早く悪くなります。
この事からも水量調整パイプだけでは魚を活かしておくのに不十分といえます。
外部循環をさせれば全て解決!

汎用ポンプを使い外部から、新鮮な海水を生け簀に入れて強制循環させます。
釣った魚を弱らせることなくリリースすることができます。
釣った魚を弱らせず活けの状態で帰港できて美味しく魚が食べられます。
汎用ポンプを使い魚が生きていける環境を作ることで釣りにも集中できます。
あくまでも私のアイデアなので、この先は参考までにして下さい。
仕組みはシンプル

生け簀内の中心上側に、塩ビパイプと受けを使いシリコンボンドで固定します。
塩ビパイプに汎用ポンプを結束バンドで固定します。
内径15ミリのホースを適度な長さにカットして、汎用ポンプにホースバンドで固定します。
吸水側のホースを入水側の水量調整パイプの底まで入れます。
排水側のホースには、逆止弁を取り付けれて任意の場所にセットすれば完成です。
ポンプの選び

シーフロ社のポンプ280GPHを使用しています。
このポンプは水中ポンプですが、水中じゃなくても使える汎用ポンプです。
吐出量は毎分約17リットルと十分な量の海水をくみ上げてくれます。
パワーの強すぎるポンプを使うと、かえって活かしたい魚の体力を奪ってしまいます。
生け簀の大きさや水量に注意して選んで下さい。(目安500GPH以下)

プログラムタイマー

ポンプを絶えず稼働させるのは、ポンプの故障や寿命につながります。
ポンプを絶えず稼働させて海水を入れ続けると、生け簀に入れた魚の運動量が極端に増えてしまいよくありません。
そこで活躍するのが、プログラムタイマー(タイマーリレー)です。
例えば、3分ポンプを稼働させて1分停止させることができるようになります。
こうすることで生け簀の魚への運土量を最低限にでき、必要以上のストレスを与えません。

便利な使い方

基本的には汎用ポンプを動かすために、メインスイッチのオンオフをおこないます。
移動時は、水量調整パイプから吸水と排水がされるのでスイッチはオフにします。
流し釣りや停泊している時は、スイッチをオンにします。
ホースでの取り回しなので、デッキウォッシャーとしても使えます。
生け簀を使わない時に、水抜きが簡単にできるので綺麗な生け簀が保てます。
まとめ

簡易的ですがライブウェル外部循環システムが低予算で実現できます。
生け簀に新鮮な海水を供給することにより、生け簀内の海水は汚れにくくなります。
夏場の生け簀の水温も安定し、酸素供給もしっかりとできます。
これにより、釣った魚を元気に弱らせず活かしておくことが可能になります。

私たちは釣りがメインだから
当然の対策だね!
釣果写真とかで生け簀でかき混ぜられました!
そんな魚みるとセンスないなって思うもんね

近年のフィッシングボート、船外機艇などは滑走性能がいいだけに偏り過ぎています。
生け簀本来の機能は、十分に果たされていないボートが多く見受けられます。
釣り上げた魚を帰港地まで活かしたい、活き餌を長時間生かす設備にしたい。
こんな問題に直面している方も多いと思います。
水量調整パイプと汎用ポンプを上手く使えば、より快適な生け簀環境が整えられます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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