この記事では、船外機用の使い勝手抜群なプラスチック燃料タンクを中心とした
船外機の燃料まわりの紹介と運用方法を解説していきます。
船外機のプラスチック燃料タンク購入を検討している方
古くなった船外機の燃料タンク買い換え、取り替えを検討している方
船外機の燃料タンクを増設しようと検討している方
船外機の燃料タンク周りが気になっている方
そんな方へ、参考になる内容となっています。
結論から言うと、近場での釣りなど移動距離が短めの方には最適です。
値段も手頃に入手可能、設置も置くだけで簡単、耐久性も高く安心して使えます。
新鮮な燃料を使い続けられるので船外機にも優しいと言えます。
実際に使っているうえでのインプレなので、安心して最後まで読んでみて下さい。
それではいってみましょう!
プラスチック船外機用の燃料タンクとは

プラスチック製(ポリエチレン)素材で製造された小型船舶の船外機用の燃料タンクです。
特徴は、設置スペースが確保できれば購入後すぐに使う事ができる手軽さです。
当たり前ですがプラスチック製なので、錆びる心配もありません。
高密度な樹脂でつくられているので、過酷な使用条件でも耐久性が高いので安心です。
燃料タンクを設置する区画には、換気口(吸気・排気)が必ず必要となるので注意して下さい。

船舶検査は通るのか?

JCIの認可を受けた燃料タンクであれば、船舶検査は問題なく通ります。
船検のときに、燃料ホースの繋がっているプラスチック燃料タンクがJCIの認可品であればOKです。
JCIマークが印字してあるシルバーのプレートがついているのが認定品の証です。
プレートではなくシールだけの場合もあり、証明になる物なので大切です。
補足ですが、補助タンクとして認可品でない商品を任意で使う事は可能です。(船検は不可)

給油方法は?
マリーナなどの給油施設からまたは、消防法適合品の携行缶から船上で給油します。
プラスチック燃料タンクは船外機のみ、つまりボートだけでの使用に限られています。
プラスチック燃料タンクを車で運んで、ガソリンスタンドに行って直接給油することは消防法令の違法行為になるので出来ません。
よく商品の文言で、『持ち運びが楽』みたいな表現がされているのも誤解を生んでいる要因です。
プラスチック燃料タンクは、JCIの認可で船舶検査が通るだけの容器です。
陸上でガソリンを運搬・給油しては絶対にいけないと知っていなければなりません。

プラスチック燃料タンクが向いてる船とは

ボートの大きさ、船外機の馬力数、設置スペースの広さなど
ボートオーナーの使い方や考え方により、プラスチック燃料タンクが自船に
向いているのか不向きなのかは変わるので、一概にこうだとは言えません。
ですが、向き不向きの目安を考えたので参考にしてみて下さい。

➀船外機の馬力がミドルクラス(140馬力)前後で1基掛けである。
新艇の場合で固定式の燃料タンクが標準で設置される場合は、使う必要はありません。
200馬力以上や2基掛けなど、そもそも燃料の消費する量が多いですし、
固定式の大容量タンクでないと効率が悪いので不向きです。
②出港から近場での釣りなど移動距離が短めである。
自船による移動範囲で使う燃料が、だいたい一定の方には向いています。
もちろん燃料は生命線となるので、余裕を持った容量や設置個数は必要です。
新鮮な燃料を計画的に利用したい方にも向いています。
③FRP素材や金属製の固定式燃料タンクで劣化が激しめである。
中古艇や年式の古い船は、➀と②の条件を満たすのであれば即取り替えをおすすめします。
FRPや金属のカスなどタンク内の不純物は、船外機の故障・不調の原因です。
低予算で燃料タンクまわりをリフレッシュしたい方にも向いています。
④新艇注文時に固定式燃料タンクをレスでオーダーする。
➀と②の条件を満たすのであれば、選択する人は稀ですがありだと思います。
メーカーによりますが注文時に固定式燃料タンクを無くすことができます。
新鮮な燃料供給ができる運用方法

マイボートは、「TFW-23Rのスズキ船外機115馬力搭載」という環境です。
もちろんプラスチック燃料タンク(25L×2・45L×1)合計95Lでの運用をしています。
ホームマリーナから30分以内での釣りがメインです。
遠出したとしても1時間半程度と近場が多いです。
一日8~10時間程度、エンジンかけっぱなしで近場をちょこちょこ移動しても25リットルの消費で済みます。
一日8~10時間程度、エンジンかけっぱなしで遠出して走り回ったとしても45リットルの消費で済みます。
私の使い方であれば十分な容量を確保できています。
サイクル計画が立てやすい!
ガソリンは高温・空気・水分が原因で、およそ3ヶ月で劣化し始めます。
できるだけ早く使い切ることで、船外機の燃料系トラブルを避けられます。
プラスチック燃料タンクを複数個設置すれば燃料を計画的に使い切ることができます。
そうすることで、絶えず新鮮なガソリンを使い続けられます。
油水分離器は必要です!

油水分離器は、水分はもちろん燃料の微細なゴミを除去します。
結露や湿度などにより混入した水分は船外機に大きなダメージを与えます。
ガソリン船外機には必需品のアイテムです。


簡単に使え、シンプルな仕組み

プラスチック燃料タンクの使い方と施工方法は実にシンプルです。
施工一例としてイラストのように燃料ホースを繋げばOKです。
プライマリーポンプは、油水分離器の後に接続しても問題ありません。
使い方も燃料タンクのエア抜き弁を緩め、プライマリーポンプが硬くなるまで
何度も握り船外機へ燃料を送ることで、エンジン始動ができます。
燃料タンク側コネクター

各メーカーにより(モデル・馬力数)で燃料タンク側のコネクターの形状は異なります。
使用する船外機を確認して、適合するものを取り付けてください。
プラスチック燃料タンク側のガソリンが出てくる穴には、1/4″NPTという規格でネジピッチが切ってあります。
アメリカのネジ規格のため互換性がないので、必ず1/4″NPTのコネクターでないといけません。
テフロンテープをネジ山に巻き、取り付けることで燃料漏れを防ぎます。


ホース側コネクター

燃料タンク側に取り付けたコネクターを接続するのが、ホース側コネクターになります。
燃料タンク側コネクターに適合するものを取り付けて下さい。
ホース側にホースニップルを差し込むので山にはテフロンテープを巻いて
ホース外側には、ホースクリップやホースバンドでしっかりと固定し燃料漏れを防ぎます。


プライマリーポンプ

船外機へ燃料を送り込むポンプのことです。(必需品)
エンジン始動前や燃料切れで別の燃料タンクにチェンジした際に、
硬くなるまでポンプを握り船外機へガソリンを送ります。
ポンプの中に逆止弁が入っているので、取り付け方向に注意して下さい。
材質はゴムで出来ているので、外部へ剥き出しの状態では紫外線劣化などポンプが早く痛みます。

まとめ

実にシンプルであり実用的なのが、プラスチック燃料タンクの魅力です。
新規導入や取り替えの際にも、燃料タンクまわりの基本的な設置・施工も簡単です。
DIYでされる方は、燃料漏れがあってはいけないので注意して丁寧に作業して下さい。
自信のない方は、無理に作業せずプロにお任せするのが安心です。

エア抜き弁をしっかりと開けないとエンストするか
タンクがぺっちゃんこになるので注意してね~
マリーナ、ボート屋さんで認可品を注文するのが確実です。
某オークションサイトで新品未使用を買うのもありですよ~

小型ボートには使い勝手抜群なプラスチック燃料タンクがおすすめです。
軽量で移動させやすいので、狭いスペースを最大限に活用できます。
海水による錆の心配も極めて少なく長く使えて環境にも優しいです。
船外機用のプラスチック燃料タンクのメリットを最大限に生かしつつ
みなさんのボートライフが少しでも快適になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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